経済産業省から「次世代ロボット安全性確保ガイドライン」がリリースされた。
「次世代ロボット安全性確保ガイドライン」のとりまとめについて
「次世代ロボット安全性確保ガイドライン」の取りまとめについて(ニュースリリース)(PDF)
次世代ロボット安全性確保ガイドライン(PDF)
委員構成を見れば分かるが、ソフトの専門家がいないような気がする。SECの機能安全部会が絡んでいないのか、単に名前が出ていないだけなのかは分からないが、本文に機能安全のキの字も出てきていないので絡んでいないのだろう。まぁ向殿先生は機能安全部会の委員のはずだが、偉すぎるのだろうし。もしくは、このガイドラインの担当部署が情報系でないという縦割りの事情なのかもしれない。
さて内容を見てみると、やはりソフトの信頼性確保や安全性解析については触れられていない。危険源を見ると、わずかに「制御システムの故障/混乱」「ソフトウェアのエラー」が取り上げられている。もともと参照している規格がISO12100/JIS B 9700(機械安全)なのが理由だろう。
さてロボットの安全性確保のガイドラインを定める際に、ソフトの信頼性確保が難しい点、ソフト主導での安全性確保の経験のある開発組織が非常に少ない点などを検討しなくてもよいのだろうか。ソフトは単なる一つの部材という認識なのだろうか。それとも、追って検討という位置づけなのだろうか。
現状の組込みソフト開発組織の場合、ソフトの開発やソフトの信頼性について、単なる一つの部材という認識しか持っていなかったり、別途検討という位置づけであると、多くは品質事故で苦しんでいたりする。願わくば、組込みソフトのバグによってロボットが人を傷つけるなんてニュースは聞きたくないものだ。
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