ちょっと探索型テストを日本に紹介してみようと思う。まぁLessons Learned in Software Testing(邦訳:ソフトウェアテスト293の鉄則)に紹介されているが、例えば次回のJaSST'08東京で改めて紹介してみてもよいかな、と思っている。というわけで、関連するWebの翻訳や要約でもしてみるか、と思う次第。とりあえずWikipediaのエントリを翻訳。
訳してみて思うが、とても誤解を導きそうな技法であることは間違いない。この技法(というか思想)は、James BackやDanny Faughtのようなスゴ腕のテスト技術者だからこそ成功するものであり、テストの基礎すらも分かっていないテスト作業者では単なるアドホックテスト、もしくはモンキーテスト以下のものにしかならない、という点をしっかり理解しておく必要がある。Wikipediaにも書かれているが、記述型テストでガッチリ設計し、さらに突っ込みたい部分を探索型テストで補うという使い方以外はあり得ない。全て探索型テストで済ませるというのは、自殺行為である。各レベルのテスト工数のせいぜい20%以下に留めておかないと、品質の保証からはほど遠い結果になるだろう。
そんなリスキーな技法であるにも関わらず紹介したいと思っているのは、テスト技術者に職人的なキャリアパス、もしくは憧れがあってもいいのではないか、と思うからである。記述的なテスト設計をきっちりできる一級建築士もクールだが、探索型で短時間に重大なバグをバンバン見つける腕の良い棟梁もカッコイイではないか。そんなイメージで読んで欲しい。
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